ドクター藤田の医療コラム 一覧

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★プール熱:警報!!★

投稿日:2013年6月27日(木)

プール熱(咽頭結膜熱)の患者様が八王子市全域で増加傾向にあります。

プール熱の患者様数を報告している「定点」とは地域で定められた「一部の小児科」のみであり、眼科は含まれておりません。従いまして実際は「報告数の数倍の患者様がいる」という事になります。

対象疾患ごとの発生状況も特に「みなみ野地区」では警報レベルを超えております(下記URL参照)

※対象疾患ごとの発生状況※

http://www.city.hachioji.tokyo.jp/hoken_iryo/hachi_hokenjyo/9757/032318.html

プール熱の主症状は、高熱 ・ 眼の充血とメヤニ・のどの痛みですが、全ての症状が揃うのに時間がかかります。また困った事に最後まで結膜炎症状は出ない場合もあり、後に感染してしまった方には強い結膜炎症状が出る場合も少なくありません。今年は、眼の症状が強いのは大人の方に多い傾向があります。

感染源はプールだけではありません。患者様の「咳やクシャミ」等のしぶき(飛沫感染)、接触感染でも感染する感染力の大変強い疾患です。抵抗力の弱い低年齢のお子様がかかってしまう事の多い病気ですが、大人も発症する病気です。特に今年は家族内での感染拡大が多い傾向にあります。

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この時期(6~8月)は、突然の高熱や「のどの痛み」が出た場合にはインフルエンザよりも、まずプール熱を考えるべき季節です。上述の如く、眼の症状(充血・メヤニ)は出ない場合もあります。小児科で喉からアデノウイルスが検出された場合は、眼の症状が無くても「プール熱」と考えましょう。

学校保健法では主症状の消失から2日経過すれば「登園・登校可能」と言われておりますが、症状消失後も2~3週は感染力を持ったウイルスが便から排泄されますので感染拡大を防ぐ為に、登園・登校許可がおりて登園・登校してもプールに入るのは2~3週間は控えましょう。プール熱で当院を受診される大人の患者様から「子供の主治医からは特にプールに入れる時期に関しての説明は無かった」という事を度々耳に致します。『登園許可=プール可』と思っておられる方が多い傾向にありますが、これが更なる感染拡大を招く原因となります!!。

ご家庭での入浴に関しましても発症から3~4週間は感染者の方が最後に入る様に注意しましょう。

※便からのウイルスの排泄期間に関しては八王子市のHP「対象疾患の説明」にも明記されています。※

対象疾患の説明:http://www.city.hachioji.tokyo.jp/hoken_iryo/hachi_hokenjyo/9757/010028.html

 

既にプールが始まっている施設が多いと思います。プール熱に罹患した方は、主治医から登園・登校可能時期だけでなく「プールに入っても安全な時期」に関する説明もしっかりと受けて下さい。病気が治って元気になっているのにも拘わらず「2~3週間プールを休む」という事はお子様に取っては大変辛い事だと思います。しかしながら★主治医の説明不足★によって「プール熱が治った直後の一部のお子様だけが登園・登校してすぐプールに入っている」という現状では、更なる感染拡大に繋がります。また医師の注意を守ってプールを休んでいるお子様の我慢が無駄となり可哀想すぎます。

事実、数年前にプール熱が大流行したある幼稚園では「登園許可が出たので登園直後にプールに入らせていた」という事実も確認しております。医師の注意・説明が最も重要とは思いますが、ご家族の御理解・ご協力も必要不可欠かと思います。「自分の子は治ったから、もう感染しない」という考えは間違いだと思います。今まで一緒に遊んできたお友達や、そのご家族の事も考えて頂きたいと思います。更に幼稚園・保育園・学校関係者の方も、この点の管理を一律にして頂ければ更なるプール熱の増加を食い止める事は出来ると思います。

原因になるアデノウイルスには何種類ものタイプがあり、「小児だけが発症するタイプ」「大人にも感染するタイプ」がありますが、今年の(現段階での)プール熱は大人にも感染するタイプのようです。

皆様が楽しく、安心してプールを楽しむ為にも医療従事者の詳細な説明は勿論、保護者の方、幼稚園・保育園・学校関係者の方々の御理解・ご協力が必要となります。

小さなお子様や免疫不全の方々が「プール熱」にかかると更に抵抗力が落ちてしまい、中耳炎や副鼻腔炎(蓄膿症)、時には肺炎を合併する事もあります。「プール熱」はインフルエンザの様に予防薬(ワクチン)や特効薬も無く、時には肺炎等を引き起こし、重症化して入院例もみられるという、ある意味インフルエンザより厄介な病気です。この病気からお子様を守る為にも、このコラムを参考にして頂ければ幸いです。

※プール熱の原因となるアデノウイルスの別タイプが引き起こす「流行性角結膜炎」も接触感染や飛沫感染は勿論、プール内でも感染致します。プール熱と同様の注意が感染の拡大予防に繋がりますので合わせてご注意いただければと思います。

 

★プール熱は感染力が強く、院内感染が懸念される疾患です。「プール熱かな?」と思われました際には、小児科・眼科の「かかりつけ医」に電話で症状のご一報をした上での御受診をお奨めします。院内感染の原因としては、① 医師の手洗不足。 ②患者様の咳やクシャミ。③ メヤニや咳の付いた手で触れた、ドアノブやエレベーターのボタンでの接触。 ④トイレ内などの濡れ場での感染等が多いとされます。受診前に患者様のメヤニや咳・唾液の付いた手を充分に洗ってからの御受診をお願い申し上げます。

またプール熱が治癒しても、発症より3種間以内に「他の症状」や「慢性疾患」等で他の科に御受診の際に、「〇〇頃にプール熱にかかった」旨を各医療機関受付時に申告して頂ければ、2次感染を防ぐのみでなく、新たな症状の病気の診断の参考になると思います(中耳炎・気管支炎・副鼻腔炎等々)。

地域の皆さんが安心して各医療機関を受診できるように、また楽しくプールに入れるように地域の感染拡大を防ぐ為にも、御理解・御協力の程をお願い申し上げます。

八王子市の小児感染症発生状況(感染症週報)のURLを下記に貼り付け致します。

毎週水曜日に更新されますので「感染症予防」のご参考になると思います。お時間のある際にご覧下さい。

※小児感染症定点報告数週報(八王子市HPより)※

コチラ→ http://www.city.hachioji.tokyo.jp/hoken_iryo/012555.html

 

最後に、この度は快くリンクを承諾して頂きました健康福祉部(八王子市保健所)保健対策課 感染症対策担当者様には感謝申し上げます。

初診・再診の前に必ずお読みください

医院情報

医院名
医療法人社団 幸乃会
みなみ野眼科クリニック
診療科目
眼科
診療内容
一般眼科・小児眼科・神経眼科・特殊眼科
電話番号
042-632-5888
042-632-5888

みなみ野眼科クリニック 診療受付時間

休診日
木曜・土曜午後・日曜・祝日
初診・再診の前に必ずお読みください
住所
〒192-0917
東京都八王子市西片倉3-1-21
第1みなみ野クリニックセンター2階
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