眼疾患と症状 「こんな症状はありませんか?」

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第2回:「突然の片目の痛み・異物感」

投稿日:2013年1月27日(日)

※「眼の中の異物かな?」と思ったら(気を付けて頂きたい事)

①    目をこすらない!。水道水などで洗わないで速やかな眼科受診を。

異物として多いもの:スクラブ・植物系の小さな実・鉄粉・まつ毛・砂ぼこり・洋服の繊維等

②    数日前であっても植物等で眼をこすった事は無いか?(植物眼外傷は要注意!)。

③    単純ヘルペスや帯状疱疹は眼にも症状が出る事がある!。

④    コンタクトレンズ装着はしない!。

⑤    はやり目の初期の可能性も(眼科医の手洗いの意味を御理解下さい)。

※考えられる疾患

1) 結膜異物:瞼の裏も含む  2)黒目(以下:角膜)異物  3)逆さまつ毛(抜けまつ毛?)

4)角膜炎・角膜潰瘍  5)紫外線性角膜炎(雪目)  6)ヘルペス角膜炎   7)流行性角結膜炎初期?!

※ある日、何も目に入った覚えも無いのに突然の眼の痛み(眼の異物感)で来院される患者様がおられます。やや長くなりますが私の経験談を記載させて頂きます。

1) 結膜異物:瞼の裏も含む

何も異物を入れた覚えは無くても眼に入っている異物の種類としては「スクラブ(洗顔用石けんの中にはいっているブツブツしたもの)」「植物の小さな実や破片」「砂ぼこり」等です。風の強い日の外出時、運動会参加時、庭の植物のお手入れをしている際等に気付かないうちに眼の中に入り、上まぶたの裏に付着し、瞬きをする度に、どんどん角膜に傷がつく事によって突然に異物感が出てきます。瞼の裏に異物が付着した際には、まず御自分では取れません!。眼に異物感があるからと言って、あわてて眼をこすったり、水で洗ったりせずに速やかに眼科受診される事をお奨めいたします。水道水でも角膜は更に荒れてしまいます。但し化学薬品が入った場合は別です。

2) 角膜異物

「仕事中に眼に鉄粉が入った」と言って御来院される方は、角膜異物である事が殆どです。我慢強い方が多く「いつかは取れるだろう」と思っておられ、数日たってから受診される方が多いのですが、角膜に鉄粉・鉄片が刺さっていると、早期であれば異物を取るだけで済みますが、日が経っていると鉄粉から錆が広がってしまい、錆の広がった部分も削り取らなければならなくなってしまいますので、鉄片が眼に入った場合には即日眼科受診をお奨めいたします。

3)逆さまつ毛(抜けまつ毛?)

また御自分でいくら探しても見つからない抜けたまつ毛が角膜に当たっている事もよくあります。「何で太い睫毛なのに見つからないのか?」という疑問があると思いますが、まつ毛の生え際の後ろに穴(マイボーム腺開口部)が50個ほどあるのです!。この穴に抜けたまつ毛が入ってしまい、まつ毛の先っぽの少しだけが「こんにちは」と顔を出して角膜に当たっている事が多いので見つからないのです。

4)角膜炎・角膜潰瘍

「角膜炎」や「角膜潰瘍」は通常、眼の充血やメヤニ、涙等を伴いますが、何故突然の異物感が出るのか・・・?。角膜に少しの傷があっても無症状の事が多く、ここに細菌やウイルス等が付着して増殖し、突然に症状が強くなる事があります。コンタクトレンズ装用者の方や、眼をこする癖のある方(アトピー性皮膚炎の方)、数日前に庭のお手入れ時に葉っぱの先で眼をこすってしまった方等は要注意です。植物の葉には「緑膿菌」「肺炎球菌」等が多く、昔は「突き目」と呼ばれ、抗生物質の点眼が充分に無かった頃には、手遅れになると角膜が白く混濁し失明の原因にもなっておりました。植物系は眼にとって怖い存在と考えて下さい。

5)紫外線性角膜炎(雪目)

夏はプールや海、冬はスキーや登山等で強い紫外線を長時間浴びた後に、翌日になってから突然症状が強くなる紫外線性角膜炎(眼のヤケド)という病気もあります。角膜の浅い表面が全体的に(点状に)荒れているのですが、普通の皮膚のヤケドと同じで当初は痛みが少なくても放置しておくと皮膚に水泡が出て来て、後になって痛みが強くなって来るのと同じ状態ですので、紫外線防御も大事になります。

6)ヘルペス角膜炎

その他、角膜炎を起こす原因ウイルスで有名なものには「ヘルペス」があります。「ヘルペス性の角膜炎ですね」と診断名を口にしますと患者様から「えっ?、ヘルペスって眼にもでるの?」との質問や疑問を耳にする事が多々あります。角膜には三叉神経という痛みを感じる神経(知覚神経)があります。ヘルペスは知覚神経のある所には、どこにでも発症する可能性がありますので注意が必要です。特に顔面に単純ヘルペスや帯状疱疹を発症した後や、その既往のある方はより注意が必要です。「眼の周りのまぶた」より「鼻の付け根」に単純ヘルペスや帯状疱疹による発疹が出た場合の方が角膜に病変を起こす可能性が高いので、意外かもしれませんが更に注意が必要となります。

7)流行性角結膜炎初期?!

最後に「流行り目の初期」も考えなくてはなりません。ホームページを読んでおられる方の殆どは「そんなバカな!」と思われておられる方も多いと思います。はやり目(流行性角結膜炎)といえば通常は「片目の強い充血・メヤニ・異物感・マブタの腫れ」が主症状と思われがちですが、ほんの些細な異物感から発症する事もあります。流石に充血・メヤニ・腫れ等が無ければ異物を一番に疑って診察させて頂きます。然し、「異物はどこを探しても無い」「角膜に傷も無い」「しかも今日の朝から突然」といった場合、下の瞼をよ~く診ると赤いブツブツ(濾胞と呼ばれますが)は1~2個あるか無いか程度・・・。「まさか!」と思いながらも「所見的には流行り目の初期の疑いもありますので注意をして下さい」と病気について(当方も半信半疑で)説明させて頂きますと、その時点で患者様は「まさか~?」とお疑いのお顔をされてお帰りになられますが、翌日の電話再診で「言われた通り、目薬を使っても痛みも強くなってメヤニも出てきた。もう片目も充血しメヤニも出てきた。何でわかったの?」とのご質問を頂戴いたします。普通に考えれば「はやり目:流行性角結膜炎」とは急性濾胞性結膜炎(充血・メヤニ・異物感・下まぶたの赤いブツブツが全体に沢山出来る状態)という形で発症いたしますが、この様に些細な異物感から発症する様な事は稀ですが、開業以来にも数件ありました。「はやり目」は大変感染力の強いアデノウイルス感染が原因であり「院内感染」が問題となっている病気です。この様な事があった時には「本当に日々手洗いを励行していてよかった」と思います。この疾患の問題点、怖い点は「潜伏期(1~2週間):感染はしているが発症はしていない期間」にも涙を介して感染するという点です。院内感染の原因は「眼科医の手指消毒不足」「同疾患の患者様の接触部分の消毒不足」等と言われております。この為、当院では感染性疾患でない方を診察した場合にも一人一人医師をはじめ職員にも手指は勿論、使用したメガネ枠等の消毒の励行徹底を指示しています。受診された経験のある方は既にお分かりと思いますが、私も一人一人診察終了後に即効性アルコール噴霧で手洗いをしています。

小さなお子様の患者様が帰り際に「先生は僕をみたあと、手を消毒してたけど、僕って汚いの?」と質問されていたのを耳にして、心の中で「ごめんね」と謝っておりました。潜伏期にも感染源になる可能性がある疾患(流行性角結膜炎)がある為と、お子様をはじめ、患者様各位様が御理解頂ければ幸いと思います。

 

この様な感じでエピソードを含めまして鋭意、更新して参りますので是非「眼疾患と症状:こんな症状はありませんか」も定期的にご覧頂ければ幸いです。(更新日1月27日)

 

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医院名
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みなみ野眼科クリニック
診療科目
眼科
診療内容
一般眼科・小児眼科・神経眼科・特殊眼科
電話番号
042-632-5888
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