俗に「雪目」と呼ばれる眼の疾患を御存じでしょうか?
正式には「紫外線性角膜炎」「雪眼炎」とも言われています。
詳しくはみなみ野眼科の医療コラムをご覧ください。
俗に「雪目」と呼ばれる眼の疾患を御存じでしょうか?
正式には「紫外線性角膜炎」「雪眼炎」とも言われています。
詳しくはみなみ野眼科の医療コラムをご覧ください。
1月22日に八王子にも4年ぶりの大雪、積雪がありました。
明日以降も雪の予報です。今年は今後も降雪が多い事が予想されます。

俗に「雪目」と呼ばれる眼の疾患を御存じでしょうか?
正式には「紫外線性角膜炎」「雪眼炎」とも言われています。
冬も紫外線は強く、更に積雪があると紫外線が雪に反射し目に障害を起こしやすくなります。

晴れた日にスキーをした後や、雪掻きをした後に、数時間を経てから突然の「眩しさ」「眼の痛み」「充血」「流涙」等の症状で始まります。
翌朝起床時に突然の眼の痛みで発症する事もあります。
紫外線によって角膜(黒目)が火傷をおこした様になり点状表層角膜炎を引き起こします。酷ければ「角膜びらん」「角膜潰瘍」を起こす事もあります。

予防としては積雪のある晴れた日には・・・
(1)長時間、空を見上げない。
(2)サングラスやゴーグルを装着する
(3)つば付きの帽子の着用や日傘の使用・・・・等をお薦めします。
当院にも雪目の患者様がご来院されています。
やはり長時間の雪掻き後の眼の痛み、スキーに行った翌日からの眼の痛み、充血等の症状で来院されます。
雪目を疑った場合の応急処置としては「保冷材等で眼(瞼)を冷やす」「ドライアイ用の目薬の点眼」等が有効と思われます。
注意点としては眼に違和感が出た際には「絶対に眼を擦らない」事です!
目の痛みが取れない場合には速やかな眼科受診をお薦めします。
重症例では二次感染を起こし、角膜潰瘍になる場合もあります。
治療は抗生剤点眼、角膜表面保護剤、抗炎症剤等の点眼薬投与になります。痛みが激しい場合には抗生剤眼軟膏をたっぷりと眼の中に入れて、瞼の裏と角膜の摩擦を防ぐ方法も必要になります。経過が良ければ数日で回復します。
明日からまた雪の予報です。皆様も通勤・通学等、多々ご心配だと思います。
皆様、凍結による交通事故・転倒による怪我にはくれぐれもご注意ください。また晴天の日には眼を守る事もお忘れにならない様にお願い申し上げます。

追記:1月後半より花粉症の患者様もご来院されております。
毎年花粉症の方は予防的に早目の御受診をお勧めいたします。
平成30年2月1日 みなみ野眼科クリニック
これから暑い夏を迎えます!
夏は脱水症状を起こしやすく脱水による熱中症には本当に要注意です。
中には生命の危険を伴う事もあります。
脱水症状になりますと血液粘稠度が増し(血液がサラサラでなくなる)
様々な血栓症をおこしやすくなります。
血栓が詰まる(脳血管であれば脳梗塞、心臓血管であれば狭心症・心筋梗塞)病気が起こる頻度が高くなります。
眼の血管に血栓が飛んで詰まれば眼の血栓症(網膜動静脈閉塞症、虚血性視神経症)等を引き起こし、詰まる場所によっては急激な視力低下や視野欠損が起こります。
今年は5月から夏日の様な暑い日が続いたせいか、血栓症の患者様が例年より多い感じがします。

高血圧症、糖尿病、高脂血症等の基礎疾患のある方は特に要注意です。
夏は血液粘稠度を正常に保つためにも水分補給に充分に留意して下さい。
糖尿病の方はカロリーの少ない水分補給を推奨いたします。
たまには交互に片眼を隠して、左右の眼の見え方の確認
・視力に変化は無いか?
・モノが歪んで見えないか
・見え難い部分が無いか(視野欠損)
上記を確認する事をお薦めいたします。
両眼で見ていると「片眼の視力低下に気が付いていない事」もあり、眼科の定期受診の際に初めて片眼が見えていない事に気が付かれる方も少なくありません。
その際には下記の自己チェックシート等もご活用ください。

平成29年7月1日 みなみ野眼科クリニック
5月は学校で行われる視力検査後の「視力低下」の結果用紙を持参されクリニックを受診される患者様が最も多い1カ月でした。
6月に入り学校検診の二次検診も一段落の傾向にあります。
近年、毎年の傾向ですが「近視の低年齢化」は否めません。
仮性近視(調節けいれん)の場合はある程度の視力回復は点眼治療により期待が出来ます。然しながら真性近視の場合は点眼による治療法は基本的にはありません。
近視の低年齢化の現因や、近視の進行予防に関しては当ホームページの「子供の視力を守るには?目に優しい生活とは?http://www.minamino-eye.com/column/1169」をご参考にして頂ければ幸いです。

学校検診で視力低下のお知らせを貰ってきても、矯正視力(近視・遠視・乱視のレンズを入れた視力)が1.2以上あれば基本的に「病的視力低下ではない」のですが、中には矯正視力が充分に得られない「眼の病気」の場合もあります。
未就学時や小学校低学年で発見される病的視力低下の多くは「弱視」です。
弱視の原因には屈折性弱視、斜視弱視、視覚遮断性弱視などがあります。
この様な場合には医学的に「治療用の眼鏡装用」「斜視手術」等が必要になります。他に病的視力低下の原因には低頻度ではありますが先天性白内障や、種々の眼底疾患も認められる事もあります。
近年、徐々に増える傾向にあるのは「心因性視神経症」です。
近視や遠視・乱視も無く、眼底やその他にも異常所見が無いにもかかわらず「視力が出ない」「見えない」という、種々のストレスが原因である疾患です。
軽症では矯正視力が0.7前後である場合もありますが、重症になると矯正視力が0.03しか得られない場合もあります。当然、脳内の病変も疑いますが、視野検査(ゴールドマン視野検査=動的量的視野)で確定診断がつく事が多い疾患です。「らせん状視野」「求心性視野狭窄」等の特異的な視野検査結果がみられます。

※ゴールドマン視野計による【らせん状視野】※
今年は特に心因性視神経症の患者様が多い様な印象があります。当院のHPをご覧になられ御来院される方が増えているのでしょうか。
小中学生だけではなく大学生や大人の心因性視神経症の患者様も少なくありません。年々、ストレスが増えているのでしょうか。
春は進級・進学・環境の変化(初めての一人暮らし、仕事の配置転換)等が多い季節です。過剰なストレスが原因と言われています。この疾患に関しての詳細は当ホームページ「眼疾患と症状:第7回 視力低下:ストレス性(小児=思春期編)http://www.minamino-eye.com/column/421」に掲載していますのでご参照ください。
この数年若年者の緑内障の方も増加傾向にあります。
何気なく「メガネやコンタクトレンズを作りたい」という目的で受診される17歳~25歳位の若い方の緑内障患者様は決して少なくはありません。
数年前に、初診時には自覚症状も無く、既に上半分の視野が欠損していた進行性の緑内障であった20代前半の患者様もいましたが、発見時より点眼による加療で幸い視野の進行は認めておりません。
「緑内障は40歳以降の病気」と認識されている方々が多いと思いますが、「若年者にも緑内障の方はいる」という事を知って頂ければ幸いです。
また、その中の多くの方には「緑内障の家族歴が多い」傾向にあります。
ご自身が既に緑内障と診断されている方の、お子様・お孫さんが眼科を受診される場合には「自分の○○が緑内障なので、自分に緑内障の可能性が無いか診てもらう様に言われた」と一言、受診先でお伝え頂ければ早期発見に繋がるかもしれません。
皆様が「大したことの無い病気」と認識されている「結膜下出血」や「急性霰粒腫(モノモライ)」等、他の疾患で御来院となった患者で、偶然、緑内障が見つかったケースも少なくは無いと思います。
眼科医としては、投薬の関係もあり、急性感染症以外の方であれば、緑内障の有無だけは初診時に確認しています。
最近は、メディアの影響で眼の健診目的で御来院される方が増えている様です。
緑内障や糖尿病性網膜症等は、なんの自覚症状も無く進行してしまう病気です。現に進行性緑内障の患者様で、片眼の半分が見えていなくても自覚症状の無い方もおられます。
診療後に「緑内障の可能性が高いです」と患者様にお伝えしても「だって、俺、視野欠けてないよ」と言う方も少なくありません。視野が欠けるという自覚症状があれば相当進行した緑内障であるとお考え下さい。
また「自分は毎年、健診を受けていて眼圧が高いと言われた事は無い」と言われる方も緑内障である場合があります。
眼圧には血圧同様に変動があります。高血圧の方が内科を受診した際に、たまたま「血圧は正常です」と言われても高血圧症である場合がある事と同様です。
厄介な事に、最近の日本人の緑内障の多くは「正常眼圧緑内障」というタイプの緑内障で、眼圧検査だけでは診断できません。緑内障の疑いは眼底検査において「視神経の深い陥凹が認められる」事から始まります。
年に一回の眼圧検査より、年に一回の眼底検査(眼底写真)のある人間ドックが有効と思われます。
緑内障早期発見の為にも近隣眼科で「眼の病気が無いか診てくれ」と受診されるのは如何でしょうか。
正常眼圧緑内障のリスクの一つに「中等度~強度の近視」が挙げられています。上述しました近視化の低年齢化が将来「正常眼圧緑内障のリスク」にならない様に近視が進行しない様に注意しましょう。
強度の近視が原因と言われている疾患は正常眼圧緑内障の他に、網膜剥離・黄斑変性症等があります。
強度の近視は種々の病気の根源になりかねませんので、少しでも近視が進まない様に眼科専門医の意見を聞いてみる事をお薦めいたします。

平成29年6月22日 みなみ野眼科クリニック
テレビやネットのニュースで、学校のプール授業も始まってもいない5月下旬より「プール熱警報」が報道・配信されています。
【ニュースの主な内容】
・首都圏でプール熱猛威!東京は過去10年最多 で 警報レベルの地域が続出!
・国立感染症研究所(NIID)が平成29年6月6日付けで公表した速報データによると、プール熱(咽頭結膜熱)の患者が増加傾向にあることがわかった。5月22日から5月28日にかけて、過去10年間の同時期と比べ患者数がもっとも多く報告されている。

プール熱の正式名称は「咽頭結膜熱」といい、原因はアデノウイルスといいます。
1)主症状:「38度以上の発熱、喉の痛み、充血・メヤニ」です。
困った事に、この疾患は、これら3つの症状が全て揃うまでには時間がかかり、中には全てが揃わない患者様もおります。
「単なる夏風邪かな?」で済ませてしまうと、家族内や学校内でも感染が拡大してしまいます。この時期に上記症状の2つでもあれば、プール熱を疑うべきかと思います。
とは申しましても、インフルエンザ同様に最近のプール熱には季節性が無くなってきています。
もっとも厄介な事はインフルエンザとは違い、「プール熱」をはじめとするアデノウイルス感染症には特効薬や予防ワクチンが無く、且つ又、潜伏期も長い事です。
結構・・・というか、かなりキツイ症状の場合もあります!
また「小さい子供の病気だろう」との認識が強いようですが、大人にも感染します。
免疫力の低下している小児や高齢者が感染しますと、重症化して肺炎等を併発し、入院を余儀なくされる場合もあります。従いまして、何よりも感染予防が必要です。
2)感染経路:ネットニュースにも記載がありましたが、感染経路は様々です。主に接触感染や飛沫感染です。感染者の方が触れたタオルやドアノブ、吊革、エレベーターのボタンなどを介して感染します。
3)予防法
・手洗いの励行・目を擦らない・長い前髪を不用意に触らない
・感染した方とはタオルを変える。
・家庭内では回復期の感染者の方であっても、最後に入浴する※
・登園、登校の許可が出ても発症から2~3週間はプールに入らない※
※症状が消失してもウイルスは直腸から2~3週間は排泄されると言われています!
最近は電車の吊革を触った手でスマートフォン(以下:スマホ)を操作している方々が数多くいると思われます。帰宅後に充分に手洗いをしても、スマホにはウイルスが付いている可能性があります。

帰宅後にスマホの見過ぎで眼が疲れたからと言って、目を押したり擦ったりしても感染の可能性はあります。また長い前髪をかき上げる行為で髪の毛から目にウイルスが侵入し感染するとも言われています。洗えるスマホも発売されているようですが、スマホも清潔にする事等も心掛けては如何でしょうか。壊さない程度に・・・。。。
公共施設や病院内では飛沫感染は中々防げるものではありません。
皆様が「プール熱かな?」と疑われた際は、感染拡大予防の為にも、かかりつけの小児科、眼科などに電話にて連絡してから受診する事が大事と考えます。
みんなが、今年も暑いであろう夏に楽しく安全にプール遊びが出来る様に感染予防に留意しましょう。

2017年6月17日
みなみ野眼科クリニック

NPO花粉情報協会の予測によりますと「2017年のスギ花粉の飛散量は過去10年平均値や2016年との比較では下回る地域がほとんどだが、飛散量は北関東では約6,000~9,000個/cm2、南関東では約4,000個/cm2と多く、大量飛散となる見込み」との予測です。
毎年、この季節に花粉症の症状「眼のかゆみ・くしゃみ・鼻やノドの症状」の出る方は、症状が出る前にアレルギーの原因物質(アレルゲン)との接触を避ける事、いわゆる「原因(抗原)回避」等のセルフケアが大事と考えます。
また花粉飛散時期の情報を参考に、飛散が多いと予想される数日前から抗アレルギー剤(内服・点眼薬)を服用・点眼する事などが必要と考えます。
▼対策Ⅰ:主な原因物質の回避

▼対策Ⅱ:生活習慣にも心配りを!
昨今、疲労やストレス・眼の使い過ぎによるドライアイ(涙液の不安定化)が、涙によるバリア機能を低下させることから花粉症(アレルギー性結膜炎)を併発するケースが多いと言われています。
「眼が乾く」「眼が熱い」「しょぼしょぼする」等のドライアイの自覚症状を持つ患者様には『涙のケア』が花粉症(アレルギ性結膜炎)予防の一環になると思います。
涙液の量や質を整える事により、眼のバリア機能が高まり、花粉の侵入を防ぎアレルギー性結膜炎発症の予防になると言われています。 『涙のバリア機能を高めること』は、花粉症対策の一環としても加えても良いのではないかと考えられております。
※涙の量や質を高めるためには※
【参考】 涙は3層構造になっています(下図)
ムチン層(ネバネバした粘液)、涙液層(涙の90%を占める水の層)油層(涙の蒸発を防ぐ油膜)の3層です。

「眼が充血して痒い」「擦ったら腫れた」との症状で、花粉飛散時期には眼科を受診される方が多くなると思います。 大概は花粉が原因のアレルギー性結膜炎ですが、中には注意すべき感染性結膜炎である事があります。
アレルギーで充血した患者様が多いこの時期に、感染性結膜炎と区別する事は、眼科医にとっても難しい問題です。まさに「眼科医泣かせの時期」となります。
その為、問診がとても大切になります。眼が赤い、痒い以外に「症状はいつ頃からですか?」「痛みを伴いますか?」「飲み込む時にノドは痛くないですか?」「周囲に発熱している人はいませんか?」「症状に左右差はありますか?」「白目がブヨブヨになって、どの位の時間がたちますか?」等の問診が大切になります。
この時期は眼が痒い事により、眼を触る事が普段より多くなるため、細菌やウイルス感染も多くなります。私の経験では、アレルギー性結膜炎と感染性結膜炎を区別する為に注意すべき症状や所見は下記の通りになります。
| (1)症状に左右差がある (2)痛みを伴う (3)飲み込むと喉が痛い (4)片眼のまぶたや、白眼のブヨブヨ(クインケ浮腫)が数時間以上続く (5)下のまぶたを見るとブツブツがあり、むくんでいる (6)耳の前のリンパ節腫脹・圧痛 【 ※(4)(5)(6)は下記イラスト及び説明文参照 】 |
【(4)クインケ浮腫 】

※(4):片眼のまぶたがボッテリと腫れ上がったり、白目がゼリー状にブヨブヨに腫れるのはアレルギー性結膜炎で眼を強く擦ったりした場合に突然、おこる事もあり、驚いて眼科受診される方も少なくありません。「クインケ浮腫」と呼ばれ、通常は数時間で、黙っていても元に戻ります。 この状態が半日以上片眼に続く場合も感染性結膜炎を念頭において診察する必要があります。
【 (5)リンパ濾胞 (ろほう) 】

少々、濾胞を誇張したイラストになってしまいました
※(5):下まぶたのブツブツは「下眼瞼 リンパ濾胞 (ろほう)」という感染性結膜炎によくみられる所見です。普段は平坦にツルッとした下眼瞼に、濾胞が急に現れた場合は要注意です。
アレルギー性結膜炎でも類似の所見はみられますが、下まぶたにブツブツは少ないのが特徴だと思います。普段からご自身で、下まぶたを引っ張り(あっかんべぇ~)して確認しておくことも大事だと考えます。下まぶたに濾胞を伴う疾患は種々ありますので、専門医に相談が必要であると思います。
【 (6)耳前リンパ節の腫脹・圧痛 】 ウイルス性結膜炎の典型例に認められます。
実際に「花粉症で眼が赤く、痒い」と受診された患者様の中で、上述の詳細な問診と診察にて「咽頭結膜熱(プール熱)」「流行性角結膜炎」であった患者様も少なくありません。特に咽頭結膜熱は発熱が伴うとは限らない場合もあります。症状が出て間もない際の初期診断は更に難しいのが現状です。
上記の症状があれば眼を触らない様にし、家族や同僚とタオルを別にしたりした上での眼科受診をお奨めいたします。
最後に、自分も50歳を超えてから遅咲きの花粉症になりました。止まらないクシャミ、眼の痒みなどは辛いものです。あなどれませんね、花粉症は・・・。
少しでも楽になれる様にご一緒に花粉症対策を致しましょう。

東京都でも花粉の飛散が開始したとの情報がありました。眼が赤
詳しくはこちら
みなみ野眼科
「みなみ野眼科の医療コラム」に「★痛いっ!8年ぶり流行性角結膜炎大流行の兆し!!★」を掲載しました。
先日、朝のテレビのニュースで「流行性角結膜炎大流行の兆し!」と放送がありました。
ネットニュースでも
かなり多くの流行性角結膜炎関連のニュースが配信されています。
そこで、東京都感染症情報センターの感染症週報を観てみました。
URLはコチラです→ http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/assets/weekly/2015/41.pdf
今年の第41週(10/5~10/11)の報告です。驚きですね!まさに「うなぎのぼり状態」です。
流行性角結膜炎とは「はやり目」の一種で、大変感染力が強く、プール熱(咽頭結膜熱)を引き起こすアデノウイルスの別型の感染が原因となります。プール熱も感染力が強く、高熱は出るものの、1週間ほどで良くなり、眼には殆ど後遺障害を残しません。アデノウイルスには何種類もあるため、有効なワクチンは無く、症状もウイルスの型によって異なります。
★患者様のご協力が得られなければ、院内感染の危険性の高い病気の一つです!
プール熱と比較し、流行性角結膜炎には全身症状は殆どなく、眼の症状だけは、やたらに強い事が特徴です。主症状は「充血、異物感、眼の激痛、流涙、眼の腫れ、耳の前のリンパ節の腫れ、メヤニ」等です。
▼この病気を経験した方々の経験談 ▼
1) とにかく治療をしていても、「一体、いつまでこの痛みが続くのかっ!!」と思った。
2) 頭まで痛くて一般生活ができない!寝てるのも辛い!
3) 眩しくて眼が開けられず、10日間ほど外出できなかった!
4) 顔貌が変形するほど腫れた!
5) 治らないんじゃないかと思った!
6) も~、あんな病気には2度とかかりたくない!
・・・と、とにかく辛い訴えが多い傾向にあります。大体が2~3週間ほどで治癒に向かいますが、細菌感染も加わって、二次感染を起こし角膜潰瘍を起こすと治るまでに3週間を要す場合もありますし、重症化すると角膜(黒目)が白く混濁し、一生、視力障害が残る場合もあります。治療には特効薬が無く、点眼薬による対症療法しかありません。
同じ病気でも症状の強さには個人差があり、それほど強い痛みも感じずに10日間ほどで治る方もいます。
最近、当院での外来でも流行性角結膜炎の方の受診や、電話での「充血、メヤニ」の問い合わせが多くなっています。★当院HPをご覧になられている方は、電話にて時間予約を取って頂いているので、院内感染予防になり大変、助かっております。 「はやり目かな?」と思われた場合には、ご自分のかかりつけの眼科に受診する際にも、是非、電話連絡の上での御受診をお奨めします! 混雑している待合室などで感染してしまうケースも少なくないからです★
先日開催されました南多摩眼科医会役員会でも「今年は流行性角結膜炎が後を絶たないなぁ~」と八王子市内の眼科医の中でも、そういった話題が例年より多く出ていました。
流行を食い止めるには、この病気にかかってしまった場合には、症状が消失してから2日間経過するまで外出しない事が最も大切です。
然しながら、学校では「医師の指示が出るまで登校禁止」と学校保健法で決まっていますが、社会人に対しての法律はありません。大体が「出勤は上司との相談で」という事になってしまいます。これが感染拡大の原因となってしまいます!!感染経路は主に接触感染です。
患者様のメヤニや涙の付いたモノを触った手で眼をこすったり、かき上げた前髪が自分の眼球に触れたり、手洗いが不十分な状態でコンタクトレンズの脱着などをすると約7~14日間の潜伏期を経て突然発症します。なんと潜伏期間でも感染力があると言われています
★感染源となりえる有名なモノは、はやり目の方のメヤニや涙の付いた・・・
1. 電車・バスの吊革
2. お金(お札、小銭)のやり取り
3. ドアノブやエレベーターのボタン
4. 駅の改札のICカードや切符 (ICカードはベッタリと付けなくても反応します)
5. 洗面台や蛇口(水分の多い処でウイルスは増殖します)
6. お風呂やトイレ(便からは2~3週間、ウイルスが排出されています)
他に、咳などの風邪症状が伴う際は飛沫感染も!
★感染予防(発病していない方)★
1. とにかく手洗い! 石鹸を付けて2回は流水で良く手を洗う
・無意識に親指の洗いが足りない方が多い傾向にあるので注意
・爪の長い方はウイルスの洗い流しが不十分になりやすい
2. 家族に感染者がいる場合には
・タオルを変える
・入浴は感染者を一番最後とし、残り湯は捨てる
・メヤニや涙の付いた手で触れた濡れた部分(蛇口など)はアルコール消毒か熱湯で消毒
3. 外出中は、眼や前髪を不用意に触らない
4. 抵抗力をつける(規則的な生活、十分な睡眠)
★感染拡大予防(発病した方)★
A: 外出を避ける(会社・学校などは極力休む。公共の乗り物は使わない)
B: 眼を触らない C:: 入浴は最後 D: トイレの後は便座の消毒 E:点眼前後の十分な手洗い
F: メヤニや涙はティッシュ等、使い捨てできるモノで拭き取る
G: 他の医療機関を受診する際に、御自分が「はやり目」である事を受付に告げる事が重要!
H: 医療従事者は休職する
この度は、現在、全国で感染拡大傾向にある流行性角結膜炎について述べさせていただきました。 ご不安な方は当院にお気軽に電話にてご相談ください。
みなみ野眼科クリニック
今年も学校検診が終了しました。この度、私が学校医を担当させて頂いている小学校の養護教諭の先生から「近視を防ぐ方法」「目に優しい生活」についての原稿依頼がありましたので作成いたしました。
是非とも皆様にもお読み頂きたい内容になっていると思います。原稿をご依頼頂きました養護教諭の先生の許可を得た上で、先走った形にはなりますが、当HPにも掲載させて頂く事に致しました。お時間のある方は一読頂ければ幸いです。







